ESAT-J対策その2 Part A Reading aloud

一言でまとめ:音読の練習をしましょう。英語の筆記テストの対策にもなります。

長いですが最後まで読んでいただけると採点基準や得点率から考える対策というものが分かって頂けると思います。

ちょっとややこしい話を一つ・・・スピーキングテストは11月の第四日曜日に本試験が行なわれます。そして翌年の2月21日に行われる都立入試のテストの点数にESAT-Jの点数を加算します。それで昨年度の都立高校の入試は令和6年度入試ですが、ESAT-Jのテストは令和5年度入試の結果を使うことになります。1年ずれておりますが、一番最近行われたESAT-Jは令和5年度入試になります。

前のブログでも紹介しましたが、ESAT-Jの試験結果などをまとめた「最終報告書」というものが今まで作成されていて、東京都教育委員会に開示請求すると受け取ることができました。ですが、令和5年度入試の「最終報告書」の開示請求をしても資料を作成していないのか開示されませんでした。情報公開の世の中の流れの中でなぜ情報を公開しないのかは不明です・・・ でも生徒の得点率などは大きく変わりませんので、令和4年度令和3年度の「最終報告書」を使って対策を説明していきます。採点基準は都のホームページに載っていて、ずっと変わっていませんが最新のものをご覧ください。

令和5年度の採点基準

ではESAT-Jの対策を具体的に考えていきましょう‼ ESAT-Jは大問が4つあります。最初のPart A は Reading aloud と言って、音読するだけなんですよね・・・これをスピーキングテストと呼んでいいのか微妙wwwなところですが、タブレット操作に慣れさせつつ得点を取らせてあげるという問題です。採点基準は「音声」の観点だけで◎・〇・△・×の4段階評価になっています。

令和4年度入試(令和5年度都立入試に反映) Part A

 以下の英文がタブレット上に表示されて、音読した音声をタブレットに録音して採点してもらいます。

No.1(準備時間30秒/解答時間30秒)

 Tom always had soccer ball with him. He even took it to bed. One day, he put the ball into his bag and took ito with him to school. After lunch, he looked in his bag. The ball wasn’t there. Where was it?

No.2(準備時間30秒/解答時間30秒)

Do you drink tea? You may have seen that there’s a new tea shop next to our school. It opened last Saturday. Yesterday, I got some tea at the new shop with my family. It was great. You should try the shop, too!

結果

No.1

◎(3)11,479人16.51%
〇(2)51,904人74.65%
△(1)4,376人6.29%
×(0)1,770人2.55%
※小数第三位を四捨五入しているためパーセントの合計が100%にならない。

No.2

◎(3)14,162人20.37%
〇(2)50,708人72.93%
△(1)3,036人4.37%
×(0)1,623人2.34%
※小数第三位を四捨五入しているためパーセントの合計が100%にならない。

結果分析

「最終報告書」より

・「◎」の生徒は、英文全体を通して単語・強勢・リズムやイントネーションが適切であり、令和3年度と比較して大幅に増加した。(どやwww)

・「〇」の生徒の割合が最も多く、英文全体の内容は聞き手に伝わるものの、always, with, even, looked, wasn’t, there などの単語に関して発音ができなかったり、英語らしいリズムやイントネーションに欠けたりする例が多く見られた。

・「△」の生徒は、全体を通して発音の誤りが多く、適切なリズムやイントネーションで音読ができていなかった。

・「×」の生徒は、解答時間内に英文の音読が終わらない、ほとんどの語彙を発音できていない、もしくは無回答であった。

え!? always, with, even, looked, wasn’t, there の発音できなくて〇もらえるの???

中一でも発音できる単語ばかり・・・小学生でも読めるのでは? お役所言葉で報告書まとめているけど、△は単語の発音が無茶苦茶だけど頑張って読んでみた生徒、×はほとんどor全く読んでいない生徒ということでしょうね~ 採点基準がものすご~く低いということが分かって頂けると思います。ということは◎はネイティブみたいな発音でなくても取れるんです。普段の英語の勉強をするときに音読していれば◎取れます学校の教科書を繰り返し音読しましょう。定期テスト対策にもなりますよ!!

さておおいにズッコケてESAT-Jがどんなテストか理解して頂いたところで令和3年度入試のPartAをまとめてみます。ここは読み飛ばして頂いて大丈夫です。

令和3年度入試 Part A

以下の英文がタブレット上に表示されて、音読した音声をタブレットに録音して採点してもらいます。

No.1 (準備時間30秒/解答時間30秒)

On my winter vacation, I went to a mountain with my family. 

Do you like cold weather? I don’t like it very much, so I didn’t really want to go.

But there were many fun things to do. I want to go there again.

No.2 (準備時間30秒/解答時間30秒)

Good morning.

 Yesterday, some students from the art class made pictures for a school event. 

Do you want to see what they made? You can visit the art room this afternoon to look at their pictures.

結果

No.1

◎(3)4,910人7.71%
〇(2)51,093人80.18%
△(1)5,252人8.24%
×(0)2.466人3.87%
※小数第三位を四捨五入しているためパーセントの合計が100%にならない。

No.2

◎(3)14,162人7.42%
〇(2)50,708人82.98%
△(1)3,036人6.67%
×(0)1,623人2.93%
※小数第三位を四捨五入しているためパーセントの合計が100%にならない。

結果分析

「最終報告書」より

最も多い層(〇)の特徴としては、英文全体の内容は聞き手に伝わるものの、winter, vacation, weather, pictures, visit, afternoon, など発音が難しい語彙に関してつまづいたり、英語らしいリズムやイントネーションに欠けたりする例が多く見られた。発音・流ちょうさが△の特徴としては、全体を通して発音の誤りが多く、平坦で抑揚がなかった。また、発音が難しい語彙かどうかに関わらず、多くの箇所で聞き手が話についていくのが難しいほど不自然な間(ま)や長い沈黙があり、聞き手に混乱をもたらすことがあった

winter, pictures, visit, afternoon が発音が難しい語彙として挙げられるテストなんですね。ESAT-Jって…

でもでも、先ほどの令和4年度入試PartAの総括に挙げられていた単語は always, with, even, looked, wasn’t, there などの単語に関して発音ができなかったとありましたが、令和3年度に挙げられている単語は winter, vacation, weather, pictures, visit, afternoon, となっていますよね。令和3年度入試より令和4年度入試の方が使っている単語のレベルをさらに一段下げている感じがしませんか?令和4年度入試の◎の生徒の割合が令和3年度入試よりも大幅に増えたスピーキングテスト実施の意義を強調してますけど…(以下自主規制www) 報告書作るとこのようなことがバレちゃうから…(以下自主規制www)

まとめ

ESAT-Jのことを知るとちゃんと準備や対策したら高得点取れます!! ハイレベルなことが求められていないということを知っているだけでも準備の仕方が全然違ってきますよね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です